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最近読んだ本の感想がたまってるので、まとめて放出。
『K・Nの悲劇』 高野和明 この作者の本はこれが初めて。でも13階段は レンタルで見た事があるので、だいたいの作風は分かったかな? 幸せな結婚をした女性が、予期せぬ妊娠から中絶を 決心した事により、精神が段々病んで行くというお話。 まるで違う人格に入れ換わってしまうように見えるのだけど、 それが果たして精神分裂による二重人格なのか、それとも 霊が憑依した事による心霊現象なのか…という。 ギリギリのラインな感じが怖くて興味深くて面白いんです。 どんどん先を読んでしまう。 先の13階段もそうですが、テーマも内容もすっごく重くて ストーリー自体は本当に重苦しいんです。 だけど、それゆえに最後の一筋の光が凄く温かく感じられるという。 心の動きがリアルで人間臭くてとっても面白かったです。 他の作品も読んでみたいなぁ。 xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx 『風が吹いたら桶屋がもうかる』 井上夢人 相変わらずの井上夢人です。コメティタッチの短編集なので サクッと読めてしまいました。 ごく普通の主人公シュンペイ、推理小説オタクで論理的な推理を ぶちまけるイッカク、超能力者のヨーノスケという3人組。 このイッカクとヨーノスケの二人が凄く面白い。 イッカクはいわゆるアームチェアディテクティブで推理という名の 机上の空論を延々と話す。だけど結果は毎回見当はずれで、 全く当たらない。これって、他の推理小説への皮肉だよね? 依頼人がヒントの全てを話してくれるなんて、実際には無くて、 結局、全く語られていないような日常の些細な事が解決に 必要なカギだったりするんだよ。 更に面白いのがヨーノスケで、超能力者なんだけど、 本のページをめくるのに何時間もかかったりするレベルなのね。 割り箸を手を触れずに割ったりして、本当に超能力ではあるんだけど、 何しろレベルが低いから割るまでにラーメンのびてたりする。 そういう超能力ってはたして必要なのかな?って事。 主人公曰く「ヨーノスケのは低能力。普通にやった方が早い」 っていう状況。これって面白いなぁと思った。 ある程度レベルが高くないと超能力っていえないんじゃないかと。 むしろ、ふとした匂いで何を食べたか気付いたり、前から来る人を よけようとしたら同じ方向によけちゃったりする方が、よほど 超能力っぽいんだなぁと考えさせられちゃいました(笑)。 xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx 『スイッチを押すとき』 山田悠介 この作者の本は『リアル鬼ごっこ』など数冊読んでますが、 毎回設定が本当に良く思いつくなぁと感心してしまう魅力的なものが多い。 今回のもランダム抽出した子供たちに心臓に手術を施し、 スイッチを持たせ、そのスイッチを押すとあっけなく死ぬ事が出来る という状況にさせる。その上で施設に軟禁され、どんな心理で スイッチを押すのかを研究する…という話。 本当に良く思いつくものだわ。 でもいかんせん文章力が…どうにもこうにも(涙)。 コロコロ一人称が入れ換わって、誰の心情だか分からなくなるし、 何故か突然脚本みたいな場面説明になっちゃったりするし、 じっくり描いて欲しい所は駆け足で、無駄な部分が冗長だし、 何ていうか、「ん?ん?」と色々疑問に思ったりして感情が 中断されるので、感動もなにも…。 だからきっと、映像化した方が良いんじゃないかな?と思う。 でも一気に読めたよ。面白いには面白かった。 ラストは「やっぱりね」だったけど(笑)。 |
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実家に行った時、父に |
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相変わらず微妙に体調不良を引きずっており、
何をするにも「頭痛くならないかな?」「胃が痛くならないかな?」と おっかなびっくりな毎日を送っております。 さて、読み終わった本の感想でも。 高田崇史『QED 諏訪の神霊』 QEDシリーズはずっと出た当初から読んでいるのですが、 最近はブックオフが私の中で主流となっていて、本屋にちっとも 寄りつかないので、新刊を知らずに過ごしていたりします。 この本もブックオフで見つけて買いました。 この後にもう一冊出てるみたいですが、まだ手に入れておりません。 このシリーズの面白みとか読みどころというのは、多分 歴史うんちくにあると思うのですが、私は俗物ですのでどうしても 主役二人の関係が気になって読んでいるのであります(笑)。 タタルと奈々ちゃんの行く末が気になって気になって気になって…。 そもそもこの奈々が私は大好きなんだな。 ちょっと変わった性格で、人様にうんちく垂れ流して迷惑かける 名探偵(?)な主人公っていうのはありがちじゃないですか。 それに対して助手的な立場のキャラクタは、そんな主人公に 振り回されて困っちゃう事が多いのですが、彼女は 「彼に任せておけば間違いない」とドーンと構えてるんですよね。 しかも、大抵最終的に最大のヒントは彼女の純粋さがもたらすという。 なんつーか、いじらしいんですよ。楚々としててたまらなく可愛いんすよ。 なので、今回の本の内容は諏訪の御柱祭についてなんですけど、 そのあたりはいつも通りに「ふ~ん」って(笑)。 殺人事件も起こるけど、大抵そのあたりも「ふ~ん」ってね(笑)。 それでも、やっぱり何かしら頭に残るので、六歌仙とか鎌倉とか 東照宮とかは、今までと違った目で見れるようになってたりするんですけど。 段々神様の名前も覚えて来ちゃったしね。 次の本はとうとう出雲みたいです。段々核心に迫って来たか? あと三冊でシリーズ終了と言われてる様子なので、気になります。 結婚…しないのかもなぁ。頼むよ高田先生…。 ちなみに、一冊目からシリーズ全部読み返しちゃいました。 タタ奈々な部分だけ。えへへ。 |
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