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赤目の日常&お人形ブログ since:2009.01.01
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相変わらず読んだけど感想書いてない本が沢山。
一応思い出しつつ少しずつ放出しないとね。

『プラスティック』 井上夢人

相変わらず井上夢人を読みました。凄く好きな作家!
という訳ではありませんが、外れ無しだと思っております。
そもそも、もしも人に本を一冊だけ薦めるなら…と聞かれた時、
私は多分、綾辻行人の『十角館の殺人』か、井上夢人の
『オルファクトグラム』かのどちらかにすると思うんだよね。

この作家の作品ってのは、とにかくあらすじを読んだ時に
「面白そうだ!」と思えるものが多い。
つまり、物語の設定が魅力的なんだと思うのね。
今回の『プラスティック』は、54個の文書ファイルが入った
フロッピがあり、それを順番に読んでいく…という設定。
その文書を書いてる人は、何人か居て入れ換わり立ち替わり
一人称の主人公が変わるけど、それらがどうつながって行くのかが
一番の読みどころだと思うのね。

この作者の場合、最初は割とまともで、途中から段々と
地面がぐらついて、不安感があおられて、何が本当なのか
分からなくなって行くような作品が多いんだけど、
今回のは逆で、最初でいきなりグラグラと不安たっぷりにさせられる。
最初は幸せな主婦が夫の出張中にワープロの練習として書いた
日記の文書ファイルから始まるのね。
夫を驚かせてやる!とか、図書館で本を借りよう!とか、
明るい口調で書かれているんだけど、途中からまるでまるで
もう一人自分が居るかのような状況になって行くのです。
初めて行った図書館では、前日に既に図書カードの登録がされてたり、
物の位置が変わってたり・・・。

そこからもう一気読みな訳ですよ(笑)。
途中で段々分かって来るんだけどね。それでもまだまだ
「ん?とするとコレがアレで…」とか何度か行ったり来たりしつつ
やっぱりどんどん読んじゃうのね。

あらすじでも、物語の最初の方でも、ファイルは「54個」と
書かれているから、ラストまであといくつ…と読み進むわけですが、
それでラストで「う~ん、成るほど」となるわけですよ(笑)。
や、面白かった。
やっぱり「外れ無し」だと思うなぁ。

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